開催報告・夏季学術講習会を開催しました(7月25日)会場参加・オンライン
7月25日(日)に、郡山市青少年会館にて、令和3年度定期学術講習会の一つ、夏季学術講習会を開催しました。
会場となった郡山青少年会館です。
新型コロナウイルス感染対策として、人出の多い郡山駅周辺を避け、田園地帯であるこの会場にしました。
※新型コロナウイルス感染防止対策として、講師・演者ともリモート登壇となりました。
講演1 午前10時30分~12時00分(90分)(C講座1ポイント)
演題:「診断は問診が8割「攻める問診」」
講師:福島県立医科大学 会津医療センター
総合内科学講座 教授 山中 克郎 先生
会津医療センターの総合内科教授室からスクリーン越しにリモートで登壇された山中先生。
総合診療では国内トップの山中先生先生のご講演は本当に素晴らしく、問診の最初の1分、3分の技など、全国からリモートで視聴する参加者の皆様と拝聴し、講義後の質疑応答でも会場参加の皆様で熱気あふれる講習となりました。
医師には、誠実さが大切と話されていましたが、スライドの随所にちりばめられた会津の風景は大変美しく、医療人として知性、誠実さのほか、感性の豊かさも必要なのだと感じさせられました。
会員発表 午後13時00分~13時30分(30分)
演題:「地域包括ケアシステムにおける多職種連携に関する調査
-鍼灸師が連携するための課題と解決法-」
演者:福島県鍼灸師会理事
地域医療推進委員会 院長 柏原修一 先生
各自治体で推進している地域包括ケアシステムには、正式に鍼灸師が記載されています。
ところが実際に地ケア会議などに参加した話は聞きません。
柏原先生のご発表は、地域包括ケアシステムを構築している医療や福祉系の職種、医師やケアマネージャーなどにアンケートを送り、鍼灸や鍼灸師についての理解度を調査し、そこからいかにして鍼灸師が地域包括ケアシステムへ参加していくかを提言したものでした。
実際には特に医師などで鍼灸に関しての理解度はたいへん低く、鍼灸に関してのPRを展開することが必要だろうと思われました。
講演2 午後13時30分~15時30分(120分)(C講座1ポイント)
演題:「会津医療センターにおける鍼灸治療の方法 ~EBMの展開~」
講師:福島県立医科大学 会津医療センター
漢方医学講座 准教授 鈴木 雅雄 先生
鈴木雅雄先生の講座は30分を延長し、2時間30分の講演となりました。
Pub-medによる鍼灸に関する論文数はつい最近では37,552件、レビュー(総説)では6,496件あるとして、ここ数年で急に増えてきている喜ばしい状況なのだそうです。この中で証明された多数の鍼灸の効果を紹介いただきました
また会津医療センターで行っている鍼灸治療について動画で紹介していただきました。
会津医療センターでは各科からの依頼により入院中の患者様にも鍼灸治療を行い、緩和ケアを行っている患者様のケースなどもお話しいただきました。
この日の会場参加者は20名、リモートでの参加者は50名で合計70名の参加者となりました。
福島県鍼灸師会では、講師のリモート登壇、参加者もリモート参加など積極的に取り入れ、新型コロナ感染拡大時においても会員サービスに停滞が起きないよう今後もハイブリッド式・リモート式の講習会を開催していきます。
またリモート式講習会を取り入れることにより、時間的にまたは移動の制約がない講習会参加が可能となります。講習会時にお配りする資料もPDF形式でメールやダウンロードで配布しています。
このような講習会開催は視覚障がいがあっても参加に対して敷居が低くなると思います。
次回もぜひ多くのご参加をお待ちしております。